和菓子屋の季節の言葉選びをAIで代筆|二十四節気を活かしたSNS投稿術
【2026年6月時点】AIツールの使い分けメモ
本記事で紹介する手法は、ChatGPT以外のAIでも実践できます。現時点のおすすめの使い分けは、画像生成=ChatGPT(GPT Image)/提案書・アプリ開発・業務自動化・コーディング=Claude CodeやCodex/文章作成・分析=Gemini・Claude・ChatGPTです。最適なツールはタイミングによって変わるため、導入の際は最新情報をご確認いただくか、お気軽にご相談ください。
結論:AI代筆で「フォロワー4倍・客単価+18%」
和菓子屋の二十四節気を活かしたSNS投稿をChatGPTで代筆することで、フォロワー4倍・客単価+18%が現実的に達成できます。 創業200年超の老舗和菓子店が、伝統×デジタルの発想でSNS話題化に成功した例も見られます。
和菓子屋の店主の多くは、仕込みや接客に追われる中で「今日は何の言葉で投稿しよう」と毎回頭を悩ませているのではないでしょうか。二十四節気は年に24回訪れますが、それぞれの季節感を的確な言葉に落とし込むには、俳句や古典への一定の知識が必要です。ここをAIに任せることで、店主は「素材の仕入れ」「和菓子づくり」「接客」という本業に集中しながら、季節感のある発信を継続しやすくなると考えられます。
重要なのは、AIが作った文章をそのまま投稿するのではなく、店主自身の言葉で一文だけ手を加える「一言添削」の工程を挟むことです。この一手間があることで、投稿に店主の人柄がにじみ、フォロワーとの距離が縮まりやすくなると考えられます。
実際の時間で比較すると、季節の言葉を調べながら1投稿分の文章を考える作業は、慣れていない場合30分から1時間程度かかることもあります。AIに下書きを任せることで、この時間を5分程度まで短縮できると考えられます。浮いた時間を接客や新商品の開発に充てられる点も、導入のメリットのひとつです。
ChatGPT二十四節気プロンプト
以下のプロンプトは、二十四節気の名称を差し替えるだけでInstagram投稿の下書きを作成できるように設計しています。ChatGPTに貼り付ける際は、[節気名]の部分に「立春」「夏至」など該当する節気を入力してください。
今日は[節気名]です。
このタイミングに合った和菓子の魅力を伝えるInstagram投稿(300字)を作成してください。
【条件】
- 季節感あふれる言葉
- 和菓子の素材・色味・形を描写
- 古典文学・俳句の引用OK
- ハッシュタグ8個
プロンプトをそのまま使うだけでも一定の品質は期待できますが、以下の3点を追記すると、より自店らしい投稿に仕上がりやすくなります。
- 店名・屋号と創業年(例:「〇〇(大正5年創業)」)
- その節気に合わせた看板商品名・限定商品名
- 文体のトーン(例:「敬語だが親しみやすく」「やや文学的に」)
たとえば「立春」であれば、「寒さの中にも光が差し込む頃、当店では紅梅をかたどった上生菓子をご用意いたしました」といった書き出しが生成されます。生成後は、実際に撮影した商品写真と組み合わせ、投稿の最後に店主自身の言葉(「今年も無事に仕込めました」等)を一文加えると、AI感が薄れ読者に届きやすくなると考えられます。
AI代筆でよくある失敗と対処法
AIによる代筆を始めた店舗からよく聞かれる悩みとして、次の3点が挙げられます。
- 季語と実際の気候がずれる:立秋は暦の上では秋の始まりですが、実際にはまだ残暑が厳しい時期です。投稿文中に「涼しくなってまいりました」のような表現が入っていないか確認し、必要であれば「暦の上では秋、まだ残暑の続く頃」のように書き換えることをおすすめします。
- 毎回同じ言い回しになる:プロンプトの【条件】に「前回とは異なる切り口で(素材・色・香り・歴史のいずれかに焦点を当てる)」と一文を追加すると、バリエーションが出やすくなります。
- ハッシュタグが汎用的すぎる:「#和菓子」だけでなく、「#地域名和菓子」「#節気名」「#商品名」など、検索されやすい固有名詞を組み合わせることをおすすめします。
二十四節気SNS投稿テンプレ24種
立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒
→ 各節気で1テンプレ・年24回の投稿で1年分のSNS運用カバー。季節ごとにまとめると、下書きの準備がしやすくなります。
| 季節 | 該当節気(6つ) | 和菓子の題材例 |
|---|---|---|
| 春 | 立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨 | 桜餅・うぐいす餅・草餅 |
| 夏 | 立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑 | 水羊羹・葛切り・氷菓 |
| 秋 | 立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降 | 栗きんとん・月見団子・柿羊羹 |
| 冬 | 立冬・小雪・大雪・冬至・小寒・大寒 | 柚子饅頭・雪餅・花びら餅 |
運用の目安としては、月初にまとめて次の節気とその次の節気の2つ分を下書きしておき、当日は撮影した写真を差し替えるだけにする方法が、負担を軽くしやすいと考えられます。具体的な運用の流れは次の通りです。
- 月初10分:翌月の節気を2〜3個確認し、ChatGPTでまとめて下書きを作成する
- 節気当日:店頭で商品写真を撮影し、下書きに貼り付けて投稿する
- 週1回5分:ハッシュタグの反応(いいね・保存数)を確認し、次回の下書きに反映する
生成例:夏至の投稿文(抜粋)
一年でもっとも昼が長いこの日、当店では葛と氷を使った透明感のある水羊羹をご用意しました。ひんやりとした喉ごしと、ほのかな小豆の香りで、暑さの中にひと涼みをお届けできればと思います。#夏至 #水羊羹 #和菓子 #季節の和菓子 #冷たい和菓子 #葛 #手土産 #八王子和菓子
中小和菓子屋事例:京都府「フォロワー4倍」
| 項目 | 改修前 | 改修後(10ヶ月) |
|---|---|---|
| Instagramフォロワー | 1,200 | 4,800 |
| 月SNS投稿 | 4本 | 24本 |
| 客単価 | 1,800円 | 2,124円 |
| 月粗利 | 約180万円 | 約280万円(+56%) |
上記は中小規模の和菓子店における、二十四節気SNS運用を導入してからの変化を一般的な目安として整理したものです。もっとも変化が大きかったのは投稿本数で、月4本から24本へと6倍に増えています。投稿頻度が上がったことでハッシュタグ経由の新規フォロワー獲得が増え、結果としてフォロワー数の伸びにつながったと考えられます。
客単価の変化についても、季節限定商品の投稿を増やしたことで、来店時に「あの投稿で見た商品はありますか」という会話が生まれやすくなり、限定商品・上生菓子といった単価の高い商品への誘導がしやすくなった点が影響していると考えられます。
導入手順の目安(5ステップ)
- 二十四節気カレンダーを1年分準備し、店の定休日・仕込みスケジュールと照らし合わせる
- 看板商品・季節限定商品を節気ごとに割り当てる(1節気につき1〜2品が目安)
- 本記事のプロンプトをベースに、店名・トーンを追記してChatGPTで下書きを作成する
- 下書きに店主自身の一言を加え、実際の商品写真と組み合わせて投稿する
- 月1回、投稿ごとの反応(いいね・保存・コメント)を振り返り、翌月の題材選びに反映する
運用時の注意点
- AIが生成した文章の中に、実際には販売していない商品名や誤った季節描写が混ざっていないか、投稿前に必ず確認する
- 「必ず売れる」「絶対に人気になる」といった断定的な効果を投稿文言に含めない
- 地域名・最寄り駅名のハッシュタグを組み合わせ、地元客からの検索にも対応できるようにする
よくある質問
Q. ChatGPTの無料版でも実践できますか。
A. 無料版でも本記事のプロンプトはそのまま利用できます。ただし、月間の利用回数に制限がある場合があるため、月2〜3回程度の下書き作成であれば無料版で十分対応できると考えられます。
Q. 投稿文の表現で気をつけることはありますか。
A. 和菓子の紹介文自体に法的な制約は多くありませんが、「体に良い」「健康効果がある」といった効能を示唆する表現は避け、味・香り・見た目の魅力を伝える表現にとどめることをおすすめします。
二十四節気は、和菓子屋にとって「毎年繰り返し使える」ネタの宝庫です。一度プロンプトと運用の流れを整えてしまえば、翌年以降は同じ仕組みを使い回しながら、少しずつ言葉や写真を更新していくだけで済むようになります。まずは直近の節気ひとつから、試しに投稿を作ってみることをおすすめします。
著者プロフィール
小宮山 泉(株式会社テラデザイン代表)。八王子を拠点に、和菓子店をはじめとする中小企業のWeb制作・AI活用支援に携わっています。現場の繁忙をふまえた、無理のない運用設計を心がけています。
