はじめに(この記事は約7分で読めます)
「PHPのニュースを見たけれど、正直よくわからなかった」という声を、八王子の経営者様から多くいただいています。ニュースでは「脆弱性」「CVE」「WordPress」といった言葉が次々に出てきて、何が自分の会社に関係あるのか、ピンと来にくいのではないでしょうか。
結論から述べますと、PHPはホームページを動かす裏側の仕組みの一つであり、今回のニュースはその仕組みに弱点が見つかったという話です。難しい専門知識がなくても、ポイントだけ押さえれば十分に対応できると考えます。この記事では、ITが専門ではない経営者様からよく受ける質問に、一つずつやさしくお答えします。すべてを理解できなくても大丈夫ですので、気になる質問だけ読んでいただければと思います。
目次:PHPに関するよくある質問
- 結論:まずはここだけ押さえておけば大丈夫です
- Q1. PHPって、そもそも何ですか。
- Q2. Node.jsとは何が違うのですか。
- Q3. 今回の「PHP2Shell」では、何が起きたのですか。
- Q4. 自分の会社のホームページが対象かどうか、どう確認すればいいですか。
- Q5. 専門家に任せるべきでしょうか。それとも自分で対応できますか。
- Q6. 専門用語が多くて、正直よく分からないのですが大丈夫でしょうか。
1. 結論:まずはここだけ押さえておけば大丈夫です
結論から述べますと、経営者様が覚えておくべきことは、次の2点にしぼられると考えます。PHPとはホームページを動かすための裏側の仕組みの一つであること、そして仕組みを古いまま使い続けると弱点が残ってしまうことです。
専門用語を一つひとつ理解する必要はありません。「裏側の仕組みに不具合が見つかったら、早めに直す」という考え方さえ持っていれば、今回のニュースにも落ち着いて対応できるのではないでしょうか。以降のQ&Aで、よくある疑問を順番に整理します。
2. Q1. PHPって、そもそも何ですか。
A. PHPは、ホームページの中身を動かすためのプログラミング言語の一つです。ホームページをお店に例えると、見た目のデザインや写真は「看板・内装」にあたり、PHPはお問い合わせフォームを動かしたり、ページの内容を表示したりする「裏側の設備」にあたると考えると分かりやすいです。
多くのホームページ作成の仕組み(CMS)の土台としてPHPが使われており、WordPressもその代表例です。たとえば工務店のホームページで、施工事例のページが自動で一覧表示される仕組みの裏側にも、PHPが使われていることがあります。普段は意識することのない技術ですが、ホームページが問題なく動いている背景には、こうした裏側の仕組みが欠かせません。
PHP自体が悪いものというわけではなく、むしろ便利なサイトをつくるための大切な土台です。問題になるのは、この土台の部品に不具合が見つかったときに、長期間そのままにしてしまうことだと考えます。
3. Q2. Node.jsとは何が違うのですか。
A. Node.jsは、PHPとは別の技術で、JavaScriptという言葉をサーバー側で動かすための仕組みです。PHPがホームページの画面表示を得意とする一方、Node.jsは予約システムやチャット機能のような、素早い処理や複数のやりとりが必要な場面でよく使われます。
どちらも「裏側の設備」という点では似た役割ですが、使われる目的や得意分野が異なります。今回のニュースでは、PHPの重大な脆弱性2件が発表されたのと同じ日に、Node.jsでも10件の脆弱性(うち4件は重大度「高」)に対する緊急の修正が配信されたと報じられました。
PHPとNode.jsは別の技術ですが、どちらも「使っているバージョンを最新の状態に保つ」という点は共通しています。自社のホームページがどちらの技術で作られているかわからない場合は、制作会社に確認してみることをおすすめします。
4. Q3. 今回の「PHP2Shell」では、何が起きたのですか。
A. 2026年10月21日に、PHPの重大な脆弱性2件が公表され、「PHP2Shell」という通称で呼ばれています(CVE-2026-109618・CVE-2026-109619)。深刻度を示すCVSS v4.0のスコアは9.2と、非常に高い数値がつけられました。
この日の夜、高市総理が自身のXで緊急の呼びかけを行うほどの出来事となりました。一国の総理が直接発信するというのは、近年あまり見られない動きではないでしょうか。これにより、影響の大きさが広く知られることになりました。
対応としては、修正済みのバージョン(PHP 8.2.35/8.3.36/8.4.27/8.5.12)へ更新することが必要です。この件の経緯や、AI時代のセキュリティとの関係については、関連記事「ホームページのPHP・Node.js・AIセキュリティ──経営者のためのやさしい解説」でより詳しく解説しています。
5. Q4. 自分の会社のホームページが対象かどうか、どう確認すればいいですか。
A. まずは、自社のホームページがPHPを使っているかどうかを確認することが出発点になります。WordPressで作られているホームページであれば、ほとんどの場合PHPが使われていると考えてよいでしょう。
- ホームページを依頼した制作会社・保守会社に連絡し、PHPのバージョンを確認してもらう
- 「今回のニュースの対象かどうか」と、具体的に質問する
- 対象だった場合は、修正済みバージョンへの更新作業を依頼する
- 更新作業の前にバックアップが取られているかも確認する
たとえば美容室や飲食店のホームページでも、予約フォームや店舗紹介のページにPHPが使われているケースは少なくありません。ご自身でサーバーの管理画面を操作できる場合は、バージョン情報を確認できることもありますが、専門的な表示が多く、判断に迷う場面も少なくないのではないでしょうか。わからない場合は、無理に自己判断せず、制作会社・保守会社に確認することをおすすめします。
6. Q5. 専門家に任せるべきでしょうか。それとも自分で対応できますか。
A. 結論としては、専門家に確認・対応してもらうことをおすすめします。PHPのバージョン更新は、やり方を間違えるとホームページの表示が崩れたり、動かなくなったりする可能性があるためです。
たとえば、長年更新していなかったプラグインが新しいPHPのバージョンに対応していない場合、更新した途端にエラー表示になってしまうことがあります。こうした事態を避けるためにも、バックアップを取得したうえで、専門家が計画的に作業を進める方が安全ではないかと考えます。
経営者様に求められるのは、PHPの専門知識そのものではなく、「自社のホームページは誰が管理していて、何か起きたときにどこへ連絡すればいいのか」を把握しておくことではないでしょうか。連絡先が分からない、保守契約があるかも分からないという場合は、まずそこから整理することをおすすめします。
7. Q6. 専門用語が多くて、正直よく分からないのですが大丈夫でしょうか。
A. 大丈夫です。経営者様がPHPやNode.jsの仕組みをすべて理解する必要はないと考えます。大切なのは、「裏側の仕組みに弱点が見つかったら、早めに制作会社・保守会社に確認する」という行動の部分だけです。
専門用語が出てきたときに無理に理解しようとせず、「これは何のことですか」と気になったら確認する、という向き合い方で十分ではないでしょうか。わからないことをそのままにせず、遠慮なく専門家に聞いていただければと思います。
まとめ
今回は、経営者様からよくいただく質問を一問一答の形で整理しました。要点をあらためて振り返ります。
- PHPはホームページを動かす裏側の仕組みの一つで、Node.jsとは別の技術です
- 2026年10月21日に公表された重大な脆弱性「PHP2Shell」は、修正済みバージョンへの更新で対応できると考えられます
- 自社のホームページが対象かどうかは、制作会社・保守会社に確認するのが確実ではないでしょうか
- バージョン更新は専門家に任せ、経営者様は連絡先と保守体制を把握しておくことが大切です
まずは、自社のホームページの保守を誰に依頼しているか、あらためて確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。
よくある質問
Q. ホームページがWordPressで作られているかどうか、自分で確認できますか。 A. 制作時の資料や、管理画面のログイン画面の見た目で分かる場合があります。判断がつかない場合は、制作会社に「WordPressかどうか」と質問するのが確実です。
Q. 更新作業にはどのくらい時間がかかりますか。 A. ホームページの規模や使っているプラグインの数によって異なり、一概には言えません。保守を依頼している会社に、個別に見積もりを確認することをおすすめします。
Q. 今すぐ対応しないと、どうなりますか。 A. 弱点が残ったままになり、ホームページの書き換えや情報漏えいにつながる可能性があります。すぐに重大な問題が起きるとは限りませんが、早めの確認・対応をおすすめします。
Q. 保守契約をしていない場合、どこに相談すればいいですか。 A. ホームページを作った会社に連絡するのが基本ですが、連絡先が分からない場合や会社が見つからない場合は、テラデザインのような制作会社に相談するという方法もあります。
まずは無料でご相談ください
ホームページの裏側の仕組みについて、「結局どうすればいいのか分からない」という状態のままにしておくのは、少し心配なことではないでしょうか。テラデザインでは、お店のミカタホームページをはじめ、PHPやWordPressのバージョン確認、保守体制づくりのご相談を承っています。専門用語が苦手な方でも、一つずつやさしくご説明しますので、まずはLINEでお気軽にご相談ください。 ※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の脆弱性対応・設定変更については、契約中のサーバー会社・制作会社にご相談ください。2026年10月時点の情報です。最新の内容は公式サイトでご確認ください。
著者プロフィール
小宮山 泉(株式会社テラデザイン代表。中小企業・店舗のWeb制作とAI活用を支援しています。業種ごとの現場感を踏まえ、無理のない範囲での導入提案を心がけています。)
